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8-2.「問題解決型」の傾向と対策

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本章は、第4章で分類した「「アイデア定期預金型」の皆さんに贈る対策です。

第4章「アイデア定期預金型」の出費レポートはこちら

あなたは物事を論理的に考えるのが得意ですか。調査研究が苦にならないタイプですか。社会のニーズに卒制で応えようとする学生は、学究的な精神でテーマを選び、真っ向から卒制に立ち向かおうとします。その殊勝な姿勢に反対はしませんが、スピード感と持続力を意識すると良いかもしれません。

プロダクトデザインの手法のひとつに、問題解決型のアプローチがあります。従来の社会構造や既存の製品を見回し、新たな問題点を見つけ、その欠点を補うべく、デザインで解答を出すという手法です。お茶のペットボトルを例に挙げて説明しましょう。多くの飲料メーカーは、ボトル形状のデザインで他社との差別化をはかっています。しかし、筒状のペットボトルをダンボールにくまなく詰めてもすき間が生じます。そこで、あるメーカーはお茶のペットボトルを直方体に改良しました。結果としてブランドの個性が際立っただけでなく、一箱に梱包できる本数が増え、輸送コストの削減に役立ったのです。

このように、問題解決型のアプローチでは論理的にデザインを導き出すことが出来ます。ですから頭の良い学生ほどこの手法に魅力を感じるようです。彼らは自分なりの目線で日常をじっと観察して、なにかしら不具合を発見すると、それを卒制のテーマにしようと思うのです。他人には解けないクイズでも、自分なら解いて見せる。「ジッチャンの名にかけて!」というわけです。この手法に惹かれる学生たちは、かつての授業での成功体験が無意識のうちにプラスに働いているからでしょう。
昨今の美大では、産学協同の実践的な演習課題で、問題解決型のアプローチを盛んに導入しています。問題を探し出す視点と自ら解答する力の両方を養えば、社会性と独創性を同時に養えるので、就職試験や仕事の現場においても有効だと考えるからです。

こういった世相を反映して、真面目な学生ほど実践的なアプローチに手ごたえを感じるようです。彼らは、卒制を個人的な取り組みとして終わらせるのではなく、社会との関わりの中で位置づけたいと真剣に考えています。そこで、卒制においても理論的なアプローチで取り組めば、実用的で明快な卒制が仕上がるのではないか、と期待しているのです。
しかし、この手法にはちょっとしたコツが必要です。問題解決型アプローチの傾向と対策を順に確認していきましょう。

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